リリネットが話を続けます。
「しっかし、あなたもよくまぁ、機械や金属のことはよく分からないだの、色々うそついてくれるものだわね。ちょっと前にミラから、あなたが機械にすごく詳しいことを聞いて知っていたから、昨日のあなたのうそには半分あきれていたわよ」

「いやぁ、返す言葉がありませんね。杖も実は威厳を演出するためのもので、足もこのようにぴんぴんしとりますよ。そだ、 リリネット様たちに折角ここまで足運んでいただいたことだし、わしの作品をお見せしますよ、こちらについてきて下さいな」
3人はカフェをあとにして、シリムスの製作現場まで来ました。ロ・ジャンもリリネットも、今までこのような工場のような場所に来たことがなかったので、とてもワクワクしています。3人はガレージのようなところに着きました。
「これがわしが今作っている自動車、ヘンドレ号ですじゃ。かっこいいじゃろ?」
ロ・ジャンは、目の前の緑色の車にとても興奮しています。
「シリムス様はこんなものを作れるのですか!?このような車は、まだ滅多にお目にかかれるものではない。素晴らしい!!」
「わが国ロシエリナの車技術は、隣国に大幅に遅れと取っております。わしはその状況が許せんのじゃ」
「シリムス、あなたはとっても頼もしいわ」
そういって、リリネットは意味ありげな笑みを浮かべていました。

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