「リリネット様、 私には何のことだか…」
「いいわ、今はそれどころじゃないわ。誰にも見つからない間に、この物体を隠さなくちゃ。私が何なのか調べるわ。カサランドラにつながるヒントですもの」

ロ・ジャンは首をかしげます。
「は、隠すとは?これはまず護衛本部に報告すべきものではないですか?これはひょっとして外部からの何らかの攻撃では…」
リリネットは苛立っています。
「そんなことしたら、私がこの物体を調べられないじゃない!ほら、ぐたぐた言ってないで、さっさとそれを私の部屋に運びなさい!」
「いや、リリネット様、この物体はとても重く見えます。大地をこんなに凹ませているんですよ?」
確かに、彼らの前の赤い物体は、金属か何かでできていて、とても重そうです。リリネットは少し悩んでしまいました。
「そうだ、ロ・ジャン、裏から荷台を持ってきなさい。あれに何とか乗せられれば、部屋まで運べるわ」
しかし、ロ・ジャンはそのリリネットの言葉を聞かないで、赤い物体を持ち上げようとしました。
「あれ?この物体すごく軽いですよ?全然力を入れないで軽々持てるみたいです。見た目と全然違うや」

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