その頃シリムスは、飛行機をロ・ジャンと隠した後、ある人物を訪ねていました。シリムスがドアをノックすると、ある男がすぐさま出てきます。
「おお、シリムス様」
「やぁセリネイ。まだ渡してから4日しか発っていないが、分析が終わったそうだな」

「そうなんです。いやぁ、こんな物体今まで見たことがない!赤い金属のようなものも、この4つの固体も!一体どこでこのようなものを見つけたのですか?」
セリネイという男は大変興奮しているようです。
「まぁ、あるところで拾ったとだけ言っておこうか。お前分かってるだろうが、これらの物体については誰にも言ってないだろうな?」
「も、もちろんです。こんな研究しがいのある物質を誰が他のものに見せるもんですか」 セリネイがあまりに興奮して声を大きくしているので、廊下は彼の声で響いてしまいました。
「分かった、分かった。話はお前の部屋の中で聞こう。そんなに大きな声を出されたら、誰かに聞こえてしまうわい。お前に預けた物体はわしの方でもある程度分析済みなのだが、お前の意見も聞きたくてのう」
「シリムス様、私は報酬はいりませんので、これらの物質を一つでもいただけませんかね?」
「だめじゃ。いいわけないだろう。それらは全部この先使う予定なんじゃ」

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