「な、何よ?」 見た目とは裏腹、自分よりいくつも離れた娘に、このような脅迫まがいのことをされたシエラは少し緊張しました。そんなシエラにリリネットは微笑みながら返事します。

「そんなに身構えなくても大丈夫よ。ちょっとの間だけ、あなたとあなたの飛行機を私に預けてほしいだけなの」
「はぁ!!?」
シエラにはリリネットが言ったことが理解できません。
「シエラさんは飛行機技術が発展している外国の方だから多分知っているわよね?カサランドラよ!私今その空の国にすごく行きたいのよ。どうしても行きたいの」
「…だから私があなたを乗せて飛行機でそこまで連れて行けていうの??何お子さんは夢ばかり見てんのよ、確かに私の周りでも、その空浮かぶ大陸を目撃したって言っている人はいるけど、私はカサランドラなんて全然信じてないわ。あるわけないじゃない、そんな国!」
「じゃあ、なたは我が国で禁固5年だわ。その間におばさんになっちゃうわね」
「え、禁固5年?? 飛行機で入国しただけで5年も牢屋に入っていなきゃいけないの??」
「そ〜よ〜。あなたが何でそんな危険まで冒してこの国に入ってきたかは分からないけれど、まぁ、5年間はその目的も果たせないわね」
「ムリよ、5年もしたらもっと分からなくなるわ!」
「…何がよ?」
「…それは言えないわ」

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