リリネットはロ・ジャンにシリムスを呼びに行かせている間、急いで森の方に走っていって、飛行機が落ちた地点を探しました。

とても木が生い茂っている森で、どこに落ちたのかなかなか見つかりません。
しかし、15分ほど探していると、ようやく緑の木々の間から青色のものが見えました。飛行機です。
「リリネット様〜」
丁度その時、遠くからロ・ジャンが呼んでいる声が聞こえました。リリネットもできるだけ大きな声で叫びます。
「ロ・ジャン、こっち〜!」
その森があまりリリネットの家から遠くなかったため、ロ・ジャンが急いでシリムスを連れてきてくれました。落ちた飛行機を目の前に、シリムスは驚きながらも、冷静な判断をします。
「お嬢様、飛行機の中に誰かいるようです。まずは急いでその方を飛行機から救い出さないと。機体はかなり損傷していますが、これだけ木々が生い茂る森、この様子ですと、木々がクッションになってくれて、中の人も無事かもしれません」
「シリムスの言うとおりだわ。空から落ちたにしては、そこまで機体が壊れていない。ロ・ジャン、シリムス、どうやってあのガラスを開けられるのかは分からないけれど、一刻も早く中の人を救い出しましょう!シリムス、急いであのガラスの開け方を調べてちょうだい」
「かしこまりました、お嬢様」

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